大量虐殺が行われていたポル・ポト政権時代、カンボジア内にはキリング・フィールドと呼ばれる処刑場が300ヵ所以上存在したと言われており、その中でも一番有名なのがチュンエク村のキリング・フィールドです。
本記事では、下記のような悩みを解決できます。
- キリング・フィールドってどんな場所?
- キリング・フィールド内のようすは?
- キリング・フィールドを訪れる前に知っておくべきことは?
この記事を読めば、プノンペンにあるキリング・フィールドについて知ることができますよ。
まずは「キリング・フィールド内のようす」を写真付きで紹介していき、最後に「キリング・フィールドを訪れる前に知っておくべきこと」を解説していきますね。
名称 | Choeung Ek Genocidal Center |
---|---|
営業時間 | 7:30〜17:30 |
入場料 | 6$ |
日本語音声ガイド | 無料 |
住所 | GoogleMapで開く |
プノンペンのキリング・フィールドはポル・ポト政権時代の処刑場です【レポート】
キリング・フィールドは、ポル・ポト政権時代に処刑場として使われていた場所で、トゥール・スレン強制収容所に収容されていた人たちが連れてこられました。
トゥール・スレン強制収容所:ポル・ポト政権に対して反抗した人・不満を言った人・無実の罪を着せられた人(主にスパイ容疑)に尋問・拷問するための施設。
上の写真に写っているのが、民主カンプチアのポル・ポト首相。
初めはトゥール・スレン強制収容所から数週間に1回の頻度で、尋問・拷問の苦痛から身に覚えのない罪を認めた無実の人たちを乗せたトラックが来ていたそうですが、次第に毎日来るようになり、最終的には1日約300人がここで処刑され埋められたそうです。
パニックになるのを防ぐために、「他の場所へ移動するだけだ」と伝えて連れてきていたんだとか。
多くの人を処刑していたこの場所が発見された際には、想像を絶するほどの匂いが漂っていたと言われています。
大きな存在感をみせる慰霊塔には、この地で見つかった人たちの遺骨を安置しています。
地面に開いている無数の大きな穴は、実際に遺体が埋まっていた場所を示しています。
いまだ掘り起こされていないところもあるため、現在でも多くの遺骨が敷地内に残っているそうです。
処刑にはコストのかからない斧やハンマーなどが使われ、コストの高い銃はほとんど使われませんでした。
また、家族が殺され恨む者が出てこないように殺した者の家族や親せきなども排除の対象としていき、生まれたばかりの赤ちゃんも例外ではなかったそうです。
その時使われていたのが、「キリング・ツリー」と呼ばれる大木です。
赤ちゃんの両足を兵士が持ち、頭を木に叩きつけていました。
処刑時の音や悲鳴をかき消すために、「マジック・ツリー」と呼ばれる木にスピーカーを吊るし、大音量で革命歌を流していたそうです。
被害者が着ていた衣類も展示されていました。
キリング・フィールドまでの行き方
キリング・フィールドまでの行き方は下記の4つ。
- トゥクトゥク
- バイクタクシー
- タクシー
- レンタルバイク
プノンペン中心部から30分ほど離れた場所にあるため、トゥクトゥクの利用がオススメ。
Grab Taxiを使うと運賃交渉の面倒もなくトゥクトゥクを利用できますが、トゥール・スレン博物館も一緒に行くのであれば、個人手配でトゥクトゥクを半日チャーターしてしまうのもアリです。
おそらく、20$ほどでチャーターできるのではないかなと。ドライバーに目的地が上手く伝わらない場合、ガイドブックや地図アプリを見せるとすぐに理解してくれますよ。
キリング・フィールドを訪れる前に知っておくべきこと3つ
キリング・フィールドへ行く前に知っておきたい関連知識は下記3つ。
- 予算に余裕があるなら日本語ガイド付きツアーを予約しよう
- 雨季に行くなら汚れてもいい靴を履こう
- プノンペンのトゥール・スレン博物館も一緒に訪れよう
その①:予算に余裕があるなら日本語ガイド付きツアーを予約しよう
予算に余裕があるなら、ぜひポル・ポト政権時代を知っている現地ガイドから話を聞いてみてください。
貴重な経験となることは間違いありませんし、疑問点をその場で質問できるのも日本語ガイド付きオプショナルツアーの魅力です。
VELTRA(ベルトラ)のオプショナルツアーなら、「トゥール・スレン博物館+キリング・フィールド」がセットになっているため、別々にツアーを予約する必要もありません。
ちなみに、キリング・フィールドの日本語音声ガイドは無料で借りることが可能(チケット代に含まれています)。
ベルトラ公式サイト:
https://www.veltra.com/jp/
その②:雨季に行くなら汚れてもいい靴を履こう
雨季にキリング・フィールドへ行くならば、汚れてもいい靴を履いていくようにしましょう。
敷地内は舗装されておらず土道なので、雨季には水溜りやぬかるみが多くなります。また、寺院や遺跡ほど服装に関して厳しくありませんが、男性・女性ともに露出の多い服装は避けるようにしましょう。
服装のOKラインは、下記を参考にしてください。
- 男性:半袖&膝が隠れる長さの短パン
- 女性:半袖&長ズボン
上記の服装でいれば、寺院や遺跡を訪れた際も入場拒否される心配はないと思います。
トゥクトゥク・バイクタクシーを利用する方は、砂埃対策としてマスクやサングラスを持っておくと役に立ちますよ。
その③:プノンペンのトゥール・スレン博物館も一緒に訪れよう
キリング・フィールドへ連れてこられる前に収容されていたのが、プノンペン中心部にある「トゥール・スレン強制収容所」です。
ポル・ポト政権に対して反抗した人・不満を言った人・無実の罪を着せられた人(主にスパイ容疑)を連れてきて、尋問・拷問を行っていました。
実際に使われていた拷問器具や犠牲となった人たちの写真が数多く展示されており、当時どれほど悲惨な出来事が起こっていたのかを知ることができます。
まわる順番としては、トゥール・スレン博物館→キリング・フィールドがオススメ。
トゥール・スレン博物館については、こちらの記事で詳しく書いています。
名称 | Tuol Sleng Genocide Museum |
---|---|
営業時間 | 8:00〜17:00 |
入場料 | 10〜18歳:3$、18歳以上:5$ |
日本語音声ガイド | 3$ |
住所 | St. 113, Beoung Keng Kang III, Chamkarmorn(GoogleMapで開く) |
まとめ:キリング・フィールドはカンボジアの歴史を知るために重要な場所です
今回は、プノンペンにあるキリング・フィールドをご紹介してきました。
ポル・ポトが作ろうとした新しい社会は、多くの罪なき者を殺し、多くの人を悲しませ、今なおカンボジアに当時の傷跡を残しています。
歴史からなにを学ぶかは人それぞれですが、過去の悲惨な過ちを二度と繰り返さないためにも、実際に自分の目で見て感じてほしいなと思います。