カンボジア旅行で接種すべき予防接種5つ!費用や注意点もあわせて解説

カンボジアへ渡航するけれど、「接種しておくべき予防接種はあるのかな…」「どんな病気にかかるリスクがあるんだろう…」と疑問を持っていませんか?

結論、日本と衛生環境がまったく異なり、病気にかかるリスクも高いカンボジアでは、最低でも「A型肝炎」「B型肝炎」「破傷風」の予防接種をしておきたいところです。

カンボジアに数ヵ月滞在したことがある経験から言えることは、たとえ数日ほどの短期滞在であったとしても、予防接種はしておくべきです。

今回は、下記のような悩みを解決できる記事を用意しました。

  • カンボジア旅行で接種すべき予防接種は?
  • カンボジアの衛生環境は悪い?
  • 予防接種と一緒に知っておくべきことは?

この記事を読めば、カンボジア旅行で接種すべき予防接種がわかり、現地で病気にかかる確率を減らすことができます。

僕自身が渡航した際の接種情報もシェアしていくので、ぜひ参考にしてみてください。

カンボジアの衛生環境は悪い?

カンボジアの衛生環境は悪い?

カンボジアの衛生環境は日本に比べかなり悪く、都市部と農村部ではさらにその差が開いています。

  • 水:水道水や井戸水は汚水の可能性がある
  • 食べ物:生モノ・カットフルーツなどは食中毒の危険がある
  • 飲食店&屋台:食材管理・調理器具の消毒が不十分で店員の衛生意識も低い
  • ごみ処理:ごみ処理が不十分なのでポイ捨て・不法投棄が多い

日本の支援によって、首都プノンペンの水道水は飲めるようになるまで水質改善しましたが、基本的に水道水は飲まないようにしてください。

農村部では生活用水として雨水を使っており、水質検査を行っていない井戸水や長期間外に放置された水の場合が多いため、飲料水や手洗いとして利用するのは危険です。

他にも、下水道処理施設やゴミ処理施設の未整備など、衛生環境が悪い原因にはさまざまな事があげられます。

カンボジア旅行で接種すべき予防接種5つ

カンボジア旅行で接種すべき予防接種

カンボジア旅行で接種すべき予防接種は下記5つです。

  1. A型肝炎
  2. B型肝炎
  3. 破傷風
  4. 日本脳炎
  5. 腸チフス
  6. 狂犬病

カンボジアへ入国するにあたって必須の予防接種はありませんが、外務省で強く推奨されているのは「A型肝炎」「B型肝炎」「破傷風」の3つです(成人の場合)。

僕がカンボジアへ渡航した際も、予算の都合などで上記3つを接種していきました。

次章でそれぞれの症状とワクチン費用を解説していくので、自分に必要なワクチンを接種していくようにしましょう。

輸入ワクチンの注意ポイント

日本国内で承認されているワクチンと違い、輸入ワクチンは健康被害救済制度が適用されません。他国では承認されているものが多いので安全ですが、輸入ワクチンを利用する際は気をつけましょう。

A型肝炎・B型肝炎

ウイルス性肝炎は、食べ物を通して感染する「A型肝炎」「E型肝炎」、血液や体液を通して感染する「B型肝炎」「C型肝炎」の4種類です。

  • A型&E型:ミネラルウォーター以外の水、生野菜やカットフルーツ、魚貝類に注意
  • B型&C型:輸血用血液や不衛生な医療器具の使用、性行為で感染

A型・E型肝炎は2~7週間、B型・C型肝炎は90~150日の潜伏期間後に、発熱や食欲低下、身体のだるさ、皮膚や白目が黄色くなる黄疸などの症状が現れます。

A型・E型に比べ、B型・C型は慢性化のリスクが高く、妊婦さんはE型肝炎に感染すると重症化するリスクが高くなるため注意してください。

A型肝炎

【国内産】
0日(接種日)、2~4週間後、6~24ヵ月後の3回接種が必要。
【輸入】
1回の接種で約2週間後に抗体価が得られます。
【抗体持続期間】
国内産は3回接種で5年、輸入ワクチンは1年ですが、6~12ヵ月後の追加接種で抗体は15年以上持続します。
【料金(1回)】
国内産約8,000円、輸入約11,000円

B型肝炎

【国内産】
0日(接種日)、4週間後、5~6ヵ月後の3回接種が必要。
【輸入】
0日(接種日)、4週間後、6ヵ月後の3回接種が必要。
【抗体持続期間】
国内産は3回接種で5年、輸入ワクチンは3回接種で15~20年抗体は持続します。
【料金(1回)】
国内産約6,000円、輸入約7,500円

A型・B型肝炎混合ワクチン

【輸入】
0日(接種日)、4週間後、6ヵ月後の3回接種が必要。
【抗体持続期間】
3回接種で15~20年抗体は持続します。
【料金(1回)】
約13,000円

破傷風

破傷風菌に感染することで発症する病気。

破傷風菌は芽胞の形で土壌中に広く常在し、傷口などから体内に侵入したあと、芽胞は感染部位で発芽・増殖して破傷風毒素を産生します。

約3~21日の潜伏期間後に、局所(開口障害・嚥下困難など)から症状が始まり、全身(呼吸困難・後弓反張など)に移行していきます。

発症してしまうと重症化することが多く、死亡する確率も高いです。

カンボジア滞在中はサンダルを履いている方も多いですが、道端には錆びた釘やガラス片が落ちていることもあるため注意してください。

破傷風

【国内産】
0日(接種日)、3~8週間後、12~18ヵ月後の3回接種が必要。基礎免疫がある方は追加接種を1回受けることで10年間有効。
【輸入(Tdap=破傷風・ジフテリア・百日咳)】
定期接種後の追加接種として1回。
【抗体持続期間】
3回接種で10年抗体は持続します。
【料金(1回)】
国内産約4,000円、輸入約10,000円

日本脳炎

日本脳炎ウイルスを持ったイエ蚊などに刺されることで感染。

約6~16日の潜伏期間後に、発熱や頭痛、嘔吐などの症状が現れます。

感染しても発症する確率はかなり低いですが、発症した場合は重篤な脳炎を引き起こし、有効な治療薬はないため、ワクチン接種が有効な予防法となります。

日本では子どもの頃に定期接種している方も多いので、渡航前に自分の接種状況を確認しておきましょう。

日本脳炎

【国内産】
0日(接種日)、1~4週間後、1年後の3回接種が必要。
【抗体持続期間】
国内産は3回接種することで5年持続します。
【料金(1回)】
約8,000円

腸チフス

腸チフス菌によって主に食べ物から感染し、約2週間の潜伏期間後に高熱や下痢などの症状が現れます。

予防策としては、A型・E型肝炎と同じく、ミネラルウォーター以外の水、生野菜やカットフルーツ、魚貝類を口にしないことです。

腸チフス

【輸入】
1回の接種で約2週間後に抗体価がつきます。
【抗体持続期間】
3年間抗体は持続します。
【料金(1回)】
約10,000円

狂犬病

狂犬病ウイルスを保有する、犬、猫、コウモリなどの動物に噛まれたり、引っ掻かれたりしてできた傷口からウイルスが侵入することで感染。

日本では狂犬病予防法によって撲滅されていますが、海外では普通に発生している感染症です。

約1~3ヵ月の潜伏期間後に、発熱や食欲低下の症状から始まり、最終的には呼吸障害によって死亡します。

発症すると有効な治療方法はなく、ほぼ100%死亡する恐ろしい感染症です。

事前に予防接種を受けていたとしても、狂犬病ウイルスを持った動物に噛まれた場合、追加でワクチン接種が必要となります。

  • 事前に予防接種を受けていない人:0日(接種日)、3日後、7日後、14日後、28日後の計5回
  • 事前に予防接種を受けた人:0日(接種日)、3日後の計2回

外務省公式HPによれば、カンボジアで毎年800人が狂犬病によって死亡しているそうです。

狂犬病

【国内産】
0日(接種日)、28日後、6~12ヶ月後の合計3回接種が必要。
【輸入】
0日(接種日)、7日後、21~28日後の合計3回接種が必要。
【抗体持続期間】
国内産・輸入どちらも2年間。輸入ワクチンに関しては基礎接種3回後、1年後に追加接種をすることで5年免疫の維持ができます。
【料金(1回)】
国内産約13,000円、輸入約14,000円

カンボジア旅行の予防接種と一緒に知っておくべきこと3つ

カンボジア旅行の予防接種と一緒に知っておくべきこと

この章では、現地で病気にかからないために注意したいことや、事前に準備しておくと役に立つことを3つ紹介していきます。

  1. 病気にかかったら大きな病院で診てもらう
  2. むやみに野生動物に触らない
  3. 海外旅行保険に加入しておく

それぞれ順番にみていきましょう。

病気にかかったら大きな病院で診てもらう

プノンペン・シェムリアップともに、きちんとした医療設備が整っている病院は限られた数しかありません。

地方の病院や村の小さな病院は衛生環境が悪いことも多く、重症な病気に対応できなかったり、処方される薬もきちんとしたものではないこともあるため、そこから違う病気や感染症をもらってしまう可能性もあります。

もしも現地で病気にかかってしまった場合は、症状の大小にかかわらず、外務省公式サイトに掲載されている病院を利用するようにしてください。

また、カンボジアでは蚊を媒介しての感染症も多いので、必ず虫よけスプレーを持っていくようにしましょう。

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むやみに野生動物に触らない

狂犬病ウイルスに感染しないためにも、野生動物にむやみに触るのはやめましょう。

日本では、犬の登録と毎年1回の予防接種が義務付けられたおかげで、現在まで狂犬病の発生はありません(海外で噛まれて帰国後に発症という例はあります)。

しかし、日本と同じような狂犬病清浄地域と呼ばれている国は、ごく一部だということが下記資料から分かります。

世界的にみた狂犬病の発生状況

https://www.forth.go.jp/news/000032884.pdf

可愛い動物をみると近づいて写真を撮ったり、撫でたくなる気持ちも分かりますが、むやみに近づくのは危険です。

また、飼い犬・飼い猫だとしても、狂犬病ワクチンの接種をしていない人も多いです。

もしも野生動物や飼い犬・飼い猫に噛まれてしまった場合は、すぐに医療機関を受診するようにしてください。

命に関わる感染症なので、自分で傷口を消毒するだけなどの対処は絶対にやめましょう。

海外旅行保険に加入しておく

万一病気にかかった場合に備えて、海外旅行保険には必ず加入しておきましょう。

現地での治療費は高額になることも多く、支払い能力を示すことができなければ治療を受けることもできません。

予算的に厳しいようであれば、海外旅行傷害保険が付帯しているクレジットカードを持っていきましょう。

おすすめは、海外旅行傷害保険が自動付帯の『エポスカード』と、海外旅行傷害保険が利用付帯の『楽天カード』です。

これからクレジットカードを作る方は、とりあえずエポスカードへ申し込んでおけば困ることはありません。

まとめ:ワクチン接種で悩んだらトラベルクリニックに相談しよう!

ワクチン接種で悩んだらトラベルクリニックに相談しよう

今回は、カンボジア旅行で接種すべき予防接種をご紹介してきました。

本記事で紹介した予防接種をすべて受けることが一番の理想ですが、そのぶん費用も高額となってしまいます。

自分で判断するのはなかなか難しいと思うので、トラベルクリニックに相談し、接種するワクチンを決めるのがおすすめ。

ただ、ほとんどのワクチンは数回接種しなければ免疫ができないため、早めに準備することが大切です。

カンボジア旅行で接種すべき予防接種の知識を深めたあとは、「カンボジア旅行で準備しておくこと7選!初めての渡航でも安心の全知識」の記事もあわせて読んでおきましょう。

カンボジア旅行の前に準備しておきたい7つのこと